【 レギュレーターブースター (Reg.Booster : RBT-1) 】
アリス 「アリスのRegシリーズ(miniReg2、opeReg、LED.Reg)を大電力で使用できるようにするブースター基板です。
AL3886FMCでの手法を応用し、最大で10A程度までの出力を想定しています。
大きなパワートランジスターと大きな放熱器を使えば最大発熱量(コレクター損失)100W以上も可能でしょう。
もちろん小型のパワートランジスターを使って小出力の高性能電源を構築することも可能です。」
(概要)
・最大出力電流10A。ムリすれば15Aか。
・高性能ローカルリニアレギュレーターとして使える。
・大型放熱器に取り付けやすくなった。
・入力と出力にコンデンサーを実装可能。
・コントローラーとしてアリスのRegシリーズを使う。ソケット実装もできるので交換してチューニングが可能。
・パワーMOS−FETが使用可能に。
アリス 「アートワークは無事に終わって工場へ発注することができました。」
→ できました。
・基板の大きさは 幅87.5o 奥行き34o とコンパクト
・コンパクトでも大電流に対応できるように銅箔厚70μmの高級基板を採用。
・パターンギャップは0.8oを確保
RBT−1(+)
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RBT−1(−)
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(使い方など)
アリス 「RBT−1の回路図です。
これは正電源用のRBT−1(+)の回路図ですが、負電源用のRBT−1(−)は部品の極性が逆になるだけです。」

アリス 「それぞれのパーツの役割です。」
・Reg … アリスのRegシリーズ(LED.Reg、opeReg、miniReg2)正電源は(+)を、負電源は(−)を実装
※LED.Reg2も使えますがLED.Reg2の電流リミッター機能が無効になります。
・Q … パワートランジスター、正電源用はNPN、負電源用はPNP、TO-3 か TO-220 か TO-126 パッケージが実装可能
・JP … 通常はジャンパー線(0R)でOK
・Rx … Qのベース電荷を抜くための抵抗、通常は何も実装しない、必要であれば4.7kR程度
・Ci … 入力の電解コンデンサー φ10を5個 もしくは φ18を1個実装可能
・Ri … 入力の接地抵抗、、10kR程度でOK
・Co … 出力の電解コンデンサー φ10を5個 もしくは φ18を1個実装可能
・LED … 動作確認用のパイロットランプ φ5のLED
・Ro … LEDの電流制限抵抗 出力の接地抵抗 電源オフ時にCi、Coの電荷を抜く
LEDに数mA流れる程度の抵抗値を選ぶ
※計算はこちら参照
アリス 「実験用の機能になりますが、一部のパーツを変更することでQにパワーMOS−FETを使うことができます。参考にしてください。
MOS−FETは静電気により容易に破壊するので、保管時と実装時の取扱いには細心の注意を払ってください。
注意点に不安があるときは手を出さないほうがいいと思います。」
(ピンを素手で触らない、ゲートソース間の素子を先に実装する、ピンを曲げるときはアルミホイルでピンを包んで行う、など)
(参考:パワーMOS−FET実装用セッティング)
・Q … E C B を S D G に読み替えて実装(トランジスターの外形の向きは変わりません。)
・JP … 10R〜1kR
・Rx … 10kR
※MOS−FETのゲート破壊を防止するためにRxを先に実装してからMOS−FETを取り付ける。
※ゲートの耐圧破壊の可能性がある場合はQのEB間に10V程度のツェナーダイオード実装すると良いです。
アリス 「コントローラーとしてアリスのRegシリーズレギュレーターが必要ですが、
レギュレーターにはパワートランジスターを実装せず、写真のように 2×3 のL字ピンヘッダーを基板裏面に取り付けて使います。
2×3 のL字ピンヘッダーはRegシリーズに同梱されていませんので、別途用意してください。
→オーダーについて、にも追加しました。」
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アリス 「Q:パワートランジスターは二通りの実装方法があります。状況により使い分けてください。
フルモールドされていないトランジスターは放熱器に取り付ける際に絶縁シートが必要になります。
絶縁シートにはシリコンゴム製やマイカ製のものがあります。」

アリス 「こちらは実装例です。
端子には金メッキネジ止め端子とターミナルブロックを使用できます。
アリスのRegシリーズをソケット実装にしておくとチューニングがしやすくなるので楽しめると思います。」

(システムアップの例) ※高性能なリニア電源アダプターのつくり方も説明しています。→こちら
アリス 「RBT−1はCTS−1やUBR−2と組み合わせると無駄がなく、性能も有効に引き出せます。
小出力(1.6〜25VA)でコンパクトに仕上げるならトロイダルトランスを実装できるCTS−1が向いています。
10A程度までの大電流ならUBR−2がいいでしょう。
ケミコンボードCB−36によるコンデンサの増強も効果的です。
その場合は突入電流に留意しましょう。→こちら参考
突入電流制御リミッターのTDL−1はただいま研究中です。」
アリス 「下記の例ではCTS−1を使っていますが、UBR−2でも同様の接続になります。
トランスの出力に余裕があればRBT−1をさらに並列に増やしてもかまいません。」
(正負両電源)

(正電源)

(負電源)
